日本では「クイニーアマン」として少し前にブームになったお菓子です。
これはフランス語ではなくブルターニュ地方の古い言葉、ブルトン語でお菓子を指す「クイニー」とバターを指す「アマン」が結びついた名前です。ブルターニュ地方でもっとも古いお菓子と言われています。ブルターニュ地方はバターなどの乳製品を多く産出することで有名です。そしてこの地方では塩作りも盛んなため、有塩バターを使ったお菓子が多いことが特徴です。このお菓子も失敗からできたもので、ドゥアルヌネのパン屋のおかみさんがパン生地の切れ端の上にうっかりバターを放置し、溶かしてしまいました。おかみさんは生地とおいしい塩味のバターを無駄にはしたくなかったので、生地を何度も折りのして砂糖をまぶし焼いたところ、このお菓子ができました。以来それはクイニャマン<Kouign’amann>と呼ばれています。
このお菓子、日本ではポピュラーなものになりましたが、意外にも本場フランスでは知らない人も多いそうです。